第2回札幌山の上病院リハビリテーションセミナー「心臓リハビリってどんなもの ~ 循環器疾患に対する運動療法 ~」が平成30年2月17日(土)に開催されました。
最初に坂本医師から心臓病とはどんなものか、どんな症状が出るのか、具体的な治療についてなど疾患についての説明がされました。
次に心臓リハビリテーションを行うと、心臓病の再発を予防し、QOLを向上させ、生命予後の改善に効果があり、 死亡56%、再発は28%減少したと米国のテーターが紹介されました。心臓リハビリテーションの効果として、 運動療法の身体効果、運動耐容能の増加、冠循環への効果、血管内皮機能の改善、包括的介入による冠動脈狭窄病変の 抑制及び退縮などがあり、運動療法だけではなく、食事療法も必要で、継続的に行う事が大切との話がされました。
次に八田理学療法士から具体的に行う運動療法として、運動トレーニング、在宅での運動指導、また、心臓病に対する正しい知識の説明、食事療法や喫煙の実行方法、日常生活での注意事項、社会復帰や職場復帰へのアドバイス、不安やうつ状態などについての相談に対応している旨が話されました。次に2名の患者の事例紹介。
症例①80歳代胸部大動脈瘤術後ふらつきや体力的な不安に対して、筋力の改善、有酸素運動、生活習慣の助言など外来リハビリ週2回実施。3か月後筋力は年齢相応に回復、持久力も向上し体力の不安感は解消し、趣味活動を再開した。症例②80歳代慢性心不全100m歩行での息切れに対して、有酸素運動食、食事・体重・血圧などの管理を指導し外来リハビリを週2回実施。約1か月でらくらく300m以上歩けるようになった、と報告がありました。
参加した方からは、心臓リハビリは初めて耳にした言葉だった、生存率を高める方法としてリハビリがあることが解り勉強になった、運動の必要性が良く理解できた、具体的な運動内容についての話が聞きたかった、などの意見が寄せられました。お忙しい中参加していただいありがとうございました。